あなたの知らない京阪 第4回 「お正月をちゃんと過ごしてみる」編
今年も残すところあとわずか。2020年は新型コロナの影響もあり、今までとは暮らしに変化がありました。
年末年始は毎年帰省されていた方や友人達と賑やかに年越しされていた方も、今年は自粛ムードの予感…。
せっかくだから、スマホやネットから少しはなれて、先人達が過ごした日本のお正月を過ごしてみる。
では、ステイホームのお正月を、古くから受け継がれてきた風習をきちんと過ごすにはどうすればいいの?
2020年ラストは、諸説はありますが、一般的なお正月をご紹介します。※地域や家庭によって異なります。
「年神様を迎えて祝う。」お正月の様々な風習は、ここから始まりました。
大掃除のあとは、様々なお正月飾りで年神様を迎えましょう。
お正月の飾りは、年神様を迎えるために家中をきれいにした大掃除のあと、28日か30日に飾るのがよいとされています。29日は「二重の苦しみ」、31日はお正月の前日で神様に失礼なので避けましょう。
お正月飾りはお正月の期間である「松の内」の最後の日にはずします。「松の内」は、東京では1月7日まで、大阪では1月15日までと地域によって違いがあるそうです。
●門松
新年に年神様が降りてくるときの目印です。玄関前に左右に飾ります。松や竹などの演技が良い植物で作られています。
【門松】3,080円(税込)〈守口店5Fくらしのこみち〉(現品限り)
●しめ飾り
家の中が年神様を迎えるために清められた場所であることを示し、魔除けの役割もあります。玄関の扉や神棚に飾ります。。
【〈竹治郎〉雪月風花】4,180円(税込)〈守口店5Fくらしのこみち〉(現品限り)
●鏡餅
家にお迎えした年神様の宿る場所として鏡餅を飾ります。床の間や神棚に置きます。1月11日の鏡開きにお汁粉などにしていただきます。
【〈金沢 池田大仏堂〉木製鏡餅小】22,000円(税込)〈守口店5Fくらしのこみち〉(現品限り)
そして大晦日。
年末最後の大晦日は年神様を寝ないで待つ日とされていました。
年越し蕎麦は細く長いそばのように長寿を願って食べ、江戸時代の町人の間で始まったといわれています。
寺院では除夜の鐘を108回鳴らし、人間が持つ108の煩悩を絶ちます。
●お屠蘇
お正月に年明けを祝って飲む延命長寿の薬酒を「お屠蘇」といいます。「お屠蘇」は、日本酒とみりんに複数の生薬を漬け込んだ薬草酒であり、自宅でも簡単に作ることができます。
まずは「お屠蘇」用の容器を準備します。酒を入れて注ぐための道具である「銚子(ちょうし)」、大中小3種類の「盃(さかずき)」、盃を置く「盃台(さかずきだい)」、これら一式を載せる「屠蘇台(とそだい)」からなる「屠蘇器(とそき)」を使用するのが正式な作法です。「屠蘇器」がない場合は、なるべく正月らしい酒器で代用します。
お屠蘇を飲む前に、「若水(わかみず)」と呼ばれる元日の朝一番に汲んだ水で手を清めます。そして、神棚や仏壇を拝み、家族に新年のあいさつをします。
なお、「お屠蘇」は食事の前に飲むのがルールのため、先におせち料理などを食べないようにしましょう。本年も家族全員が健康に過ごせるようにと祝ってお屠蘇を飲みます。お屠蘇は、大中小三種類の大きさの盃を用いて飲みます。
【白木塗 タモ 屠蘇器】22,000円(税込)(現品限り)〈守口店5Fくらしのこみち〉
●おせち料理
おせち料理は、年神様へのお供え料理であり、家族の幸せを願う縁起ものの料理でもあります。お重を重ねることは、「めでたさを重ねる」という意味があります。
一の重には、祝い肴と口取りを詰めます。この祝い肴とは、関東では「数の子、黒豆、田作り」、関西では「黒豆もしくは田作り・数の子・たたきごぼう」が一般的な祝い肴とされています。
二の重には、縁起のいい海の幸を中心とした焼き物や、酢の物を詰めていきます。 三の重は、山の幸を中心に、家族が仲良く結ばれるように…と、煮しめ(煮物)を詰めます。
【数の子】子孫繁栄
【黒豆】マメに元気に働けるように
【田作り】五穀豊穣
【たたきごぼう】開運、延命長寿
【紅白かまぼこ】半円形で「初日の出」を表現。赤は「めでたさ」や「魔除け」、白は「神聖さ」や「清浄」の意味
【栗きんとん】商売繁盛、金運
【伊達巻】学問成就
【昆布巻き】「よろこぶ」、健康長寿
【ぶり】出世
【海老】長寿
【鯛】「めでたい」
【なます】紅白でめでたく、祝いの水引をイメージ。
【里芋】子孫繁栄
【れんこん】将来の見通しがきく
【くわい】突き出た芽から「めでたい」、まっすぐに伸びた芽からは出世
【節形 重箱】3,850円(税込)※中の小鉢は別売〈守口店5Fくらしのこみち〉〇画像提供:料理教室Roro
●雑煮
古くから農耕民族である日本人にとって「お餅」とは、特別な食べ物でした。
お正月に訪れる年神様をお迎えするために、前年に収穫したお米から作ったお餅をお供えし、それらを煮込んだお雑煮をいただく。つまり、年神様に供えた餅のご利益を頂戴するために作った料理が「雑煮」です。雑煮は地域によって様々で、家庭によってもそれぞれ違いますよね。
関西地方のお雑煮で有名なのは、京都の白味噌仕立てですが、近畿を除く西日本と関東ではすまし汁仕立てが圧倒的に多くなっています。さらにお餅も地域によって丸餅・角餅に分かれ、焼くか煮るかの違いも地域によって変化します。
【夫婦吸物】13,200円(税込)〈守口店5Fくらしのこみち〉
●祝い箸
お正月の食事やお祝いごとなど特別な席で使われる「祝い箸」。
両方の先端が細くなっており、両方から食べられるようになっています。これは、一方を年神様、もう一方を人が使い、年神様と食事を共にするという意味があるそうです。
年神様と一緒に使う祝い箸、今年はせっかくだからちょっとステキなお箸にしてみてはいかがですか?
お子様用のかわいいものから、箸袋の飾りが箸置きになるものまで数多く取り揃えています。
この祝い箸、使ったら自分で洗って、松の内はずっと同じ箸を使います。
【祝箸】各種660円~1,320円(税込)〈守口店5Fくらしのこみち〉
●お正月の遊び
昔ながらのお正月の遊びにも、歴史や由来、ゲン担ぎがあることをご存知でしょうか?
懐かしいと感じながらも、実はやったことがない方も多いのではないでしょうか。 伝統的で風情ある日本ならではの「お正月昔遊び」を楽しんでみませんか?
■福笑い
おかめ、お多福、ひょっとこなどの絵が多く、「笑う門には福来る」と縁起がいいことから、正月にふさわしい遊びになり、明治時代からお正月の遊びとして定着しています。
目隠しをして輪郭が描かれた紙の上に、眉・目・鼻・口などを置いていくシンプルなゲームですが、出来上がった顔立ちが滑稽なので、それを笑って楽しみます。
福を呼ぶお多福♪どんな顔になってもご愛嬌!
大笑いして、一年の始まりを楽しい気持ちで迎えられそうですね。
■百人一首かるた
百人の歌人の和歌を、一首ずつ選んだものを「百人一首」といいます。
藤原定家により、京都の小倉山の山荘で選ばれたことから「小倉百人一首」と呼ばれています。 かるたの語源はポルトガル語ですが、平安時代の貝合わせに由来するといわれており、 宮中の遊びだったものが江戸時代の木版画技術によって庶民に広がったことで、お正月にも楽しまれるようになりました。 和歌やことわざが描かれている百人一首・かるたを使って遊ぶことは、子どもたちの教育にも役立っていたようです。
日本古来の文化である和歌を口ずさみ、その意味を知って思いを馳せる…
心に響くお気に入りの一首を見つけるのも良さそうですね。
■コマ回し
コマ回しはもともとお寺などで行われる縁日の余興として楽しまれており、次第に庶民の遊びとして広まりました。コマは、まっすぐに芯が通りくるくるときれいに回る様子から「お金が回る」、「物事が円滑に回る」に通ずることから、縁起の良い遊びとして親しまれてきました。
■江戸いろはかるた
「犬も歩けば棒にあたる」のことわざでお馴染みなので、通称「犬棒かるた」といいます。 子どもが遊びながら字やことわざを覚えられるようにと江戸時代後期に考案されました。
【い】 犬も歩けば棒に当たる
【ろ】 論より証拠
【は】 花より団子
【に】 憎まれっ子世にはばかる
【ほ】 骨折り損のくたびれ儲け
【へ】 屁をひって尻すぼめる
【と】 年寄りの冷や水
【小倉百人一首】1,870円(税込)【木版画 なつかしの歌かるた】2,860円(税込)【犬棒 伊呂波加留多】715円(税込)【駒】小594円、大1,188円(税込)〈守口店5Fくらしのこみち〉
毎年、何気なく当然のようにやっていた一つ一つの事に意味があったのですね。
全部を実行するには少しハードルが高いかもしれません。
ですが、年神様とともに家族揃ってお正月を迎えられたことに感謝しながら、また一年健康で幸せに過ごせますようにと願う。
家族と過ごすことを大切にする日本のお正月は、素敵だと改めて感じました。
みなさまも、素敵なお正月を過ごせますように。
※本文中に使用している家具・インテリアの写真はイメージです。お取扱いのない商品が含まれる場合がございます。また、掲載しました情報はコラム作成当時のものとなります。予めご了承ください。
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